2026年5月27日水曜日

studiolo『写真・日本クモ大図鑑』

古本で¥70,000以上するから手が出せなかったが、
今朝、こんなのを見つけてしまった。
マクロレンズのへそくりを全部使って、購入。

安くはないが安い


どんな状態の本が届くか、不安でもあるが楽しみ。

2026年5月24日日曜日

studiolo『アズマキシダグモ』

アズマキシダグモ(Pisaura lama)
節足動物門
鋏角亜門
クモ綱
クモ目
キシダグモ科
アズマキシダグモ

アズマキシダグモ(学名:Pisaura lama、Doleschall, 1859)は、
クモ目キシダグモ科キシダグモ属に分類されるクモである。
本州・四国・九州に分布しており、日本に生息する在来種である。

体の特徴と生息場所
体長はオスが8〜10mm、メスが10〜14mmで、
脚が長くスリムな体型が特徴的である。
背面には白〜灰色の縦縞が入り、腹部には左右対称の斑紋がある。
眼は8個あり、前後2列に配列されている。

日当たりのよい草地や湿地の縁、河川敷など水辺に近い環境を好む。
草の茎や低木の葉の上を移動しながら生活しており、
活動期は4月〜10月、成体が最も多く見られるのは5〜7月である。

網を張らない「徘徊性」のクモ
アズマキシダグモは、円形の巣網を張って、
獲物を待ち受けるタイプのクモではない。
草地や低木の上を積極的に動き回りながら小型昆虫を探し、接近して捕える。
獲物をとらえた後は糸で包んで食べる。
このような「徘徊性」の行動スタイルはキシダグモ科に共通する特徴であり、
草むらの中で活発に動く本種の姿が観察しやすい理由の一つでもある。

卵嚢を口でくわえて守るメス
本種の観察において最も印象的なのが、メスの育児行動である。
産卵が終わると、メスは卵を球状の袋(「卵嚢」)にまとめる。
そしてその卵嚢を、孵化するまでの間ずっと口でくわえたまま行動する。
外敵に対しても卵嚢を離さず、移動しながら守り続ける。

孵化が近づくと、メスは草の茎や葉の間に
「養育網(nursery web)」と呼ばれる専用の網を張り、
その中に卵嚢を固定する。
この一連の育児行動はキシダグモ科全体に見られる特徴であり、
クモ類の中でも特に顕著な母性行動の例として知られている。
フィールドで卵嚢をくわえたメスを見つけると、
観察者の間でも特に人気の場面となるかもしれない。

オスの求愛行動
繁殖期になるとオスが独特の求愛行動を見せる。
昆虫などの死骸を糸でくるんだ「贈り物」を用意し、
それをメスに差し出す。
メスがその贈り物を食べることに集中している間、オスが交尾を行う。
この行動はキシダグモ科における繁殖戦略の一つとして知られている。

和名の由来と保全
「アズマ」は東(東日本)を意味し、
「キシダグモ」は水辺の岸辺でよく見られることに由来するとされている。
アズマキシダグモは日本の在来種であり、外来種ではない。
現状では生息地となる草地・湿地の農地転換や
宅地開発による減少が懸念されており、
身近な水辺の自然環境を保全することが、
このクモの将来につながると考えられている。

観察会で捕まえてもらった。
いくつもの眼で探してくれるから、観察会は楽しい。
ただ、生息環境の写真が撮れないから、少し残念。

卵のうを口元に抱えている習性があるようなので、
エビグモではないな、ということでアズマキシダグモとした。

じっくり観察


顔つきに特徴があるね。

アクリル試験管越しなので写真が…


卵のうごと液浸標本にするのが忍びない。

2026/05/24
岐阜県美濃加茂市山之上町7559番地(みのかも健康の森)
メッシュコード 5337-2002
緯度・経度 35.501905・137.0256507