2025年7月30日水曜日

シン・自然観察倶楽部『ツキイチ観察会 7月27日』

いやぁ、暑かった。
本当に暑かった。
今回は、隣の各務原から遊びに来てくれた。
HPを見たそうだから、HPも気合入れて作ってね、S先生。
うん、熱中症怖いよね。
植物を中心に、のはずが、昆虫とかクモに道を外してしまう。
いやだって、あんなクモ、初めて見たもんなぁ。

表紙



見返し



前書き



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後書き・案内



裏表紙


どうしてもクモの写真を多く撮影しちゃうから、
偏った内容になっちゃうんだよなぁ…
でも、植物はよく判らないしなぁ。
困った、困った、あぁ困った(棒読み)
何とか7月中に作れた。
明日、健康の森に送っておこっと。

2025年7月18日金曜日

ジャノヒゲ リュウノヒゲ

ジャノヒゲ(Ophiopogon japonicus

キジカクシ目
キジカクシ科
スズラン亜科
ジャノヒゲ属
ジャノヒゲ

リュウノヒゲ,ネコダマ,タマリュウとも呼ばれる.
日陰や林床でよく見かける常緑多年草で,庭園や公園にもよく植えられている.
子供の頃,竹鉄砲の弾にしてよく遊んだ記憶.
日本にはこの属の3種類(ジャノヒゲ,オオバジャノヒゲ,ノシラン)が分布.

まだ実を付けていなかった


生態と特徴
ジャノヒゲは日本全土に分布し,
朝鮮半島・中国・ヒマラヤまで広く見られ,日本が東限となる.
草丈は10~20cmほどで,線状の細い葉を多数束ねて生える.
花は夏(7~9月)に地際から淡紫色や白色の花を咲かせ,
秋に美しいコバルトブルーの実をつける.

森林や林縁の湿り気のある場所を好み,腐植質が豊かな土壌でよく生育する.
地中の匍匐茎で群落を作るため,地被植物(グランドカバー)としても人気.

リュウノヒゲとの違い
リュウノヒゲは別名というほど近縁で,分類上は同じ「ジャノヒゲ属」に含まれる仲間.
一般に「リュウノヒゲ」と呼ばれるのは矮性・小型の品種で,
草丈が5~10cm程度と低く,葉が細いのが特徴.
一方で「ジャノヒゲ」は草丈が30~40cmほどとやや高く,
花穂が下向きにつくことが多い点で区別される.

食用・薬用利用
ジャノヒゲの根茎には塊根があり,
これは漢方薬「麦門冬(ばくもんどう)」として古くから知られている.
効能としては鎮咳(せき止め)・去痰・滋養強壮・暑気あたりの緩和などに用いられる.
一般にも食用可能で,下茹でした塊根をスープや納豆に混ぜたり,
薬酒に漬けたりする利用法がある.
青い果実も薬用にはなりますが,硬く食味に乏しいため,嗜好品としては不向き.

豆知識
「ジャノヒゲ」の名は,能の翁の髭(尉=じょう)を連想して名付けられたとされる.
種子がコバルトブルーに輝くのは,特殊な構造色による反射で,色素による発色ではない.

根が薬用になることから,中国では古くから栽培されており,茶や菓子にも利用されてきた.

園芸品種の中には,葉が白斑や金斑になる「斑入りリュウノヒゲ」などがあり,
茶庭や日本庭園に重宝されている.

最近の懸念・環境面の問題
近年,林床植物としてのジャノヒゲは,
里山の管理放棄・シカによる食害・極端な乾燥化により,減少傾向が報告されている.
特にシカは新芽や根も掘り起こすため,林床植生の単調化を招く要因となっている.
また園芸目的で採取されることによる,局所的な個体群減少も一部で指摘されている.

ジャノヒゲの薬効成分は非常に多彩で,
古くから漢方薬「麦門冬(ばくもんどう)」として用いられてきた.
近年では,ステロイド配糖体やホモイソフラボノイドなどの明確な化学成分が解析され,
その薬理作用が科学的にも裏付けられている.

主な薬効成分と化学的特徴

成分類 代表成分名 主な薬理作用
ステロイド配糖体(サポニン) オフィオポゴニンA〜D (ophiopogonin A–D) 鎮咳,去痰,抗炎症,鎮静,血糖降下​

フラボノイド メチルオフィオポゴナノンA・B (methylophiopogonanone A/B) 抗酸化,抗炎症,血管保護作用​

ホモイソフラボノイド類 ホモイソポゴニンA〜D 抗がん(細胞毒性)、抗酸化,抗糖尿病作用​

多糖類 POJ-U1a, OJPシリーズ 免疫調節,フリーラジカル除去,細胞保護効果​

精油・揮発成分 ボルネオール誘導体など 鎮静・抗菌作用​

これらは根の膨大部(塊根)に含まれ,
煎じ薬として抽出された場合でも安定して薬効を示す.

主な薬理作用

鎮咳・去痰作用:オフィオポゴニン類は気道粘液の分泌を促進し,乾いた咳(乾性咳嗽)を緩和.麦門冬湯などに用いられる.

抗酸化・抗炎症作用:フラボノイドおよびホモイソフラボノイドが酸化ストレスを低減し,動脈硬化や糖尿病の予防にも効果があると報告されている.

抗腫瘍作用:ホモイソフラボノイドである「Homoisopogon A」などが,肺がんやメラノーマ細胞に対し強い細胞毒性を示したとの研究がある.(IC₅₀ 0.5–0.6 µM).

免疫・代謝改善作用:含有多糖体が細胞の酸化ダメージを抑え,免疫バランスを調整することが確認されている.

現代研究の動向(2020年代以降)
2020年以降の英語論文では,30種類以上の化学成分が同定されており,
新たなステロイド系サポニンが追加発見されている.

AI解析やHPLC(高性能液体クロマトグラフィー)による成分分離で,
薬効の根拠物質が詳細に確認されつつある.
特に「オフィオポゴニンD」および「Ruscogenin」が,
炎症性細胞接着や免疫応答に直接影響することが報告されている.

豆知識
ジャノヒゲの薬効は「潤いの草」として重んじられ,
体液不足(陰虚)を補う薬草とされている.​

名の由来である「龍の髭」は,丈夫な根(療養・長寿の象徴)と清涼感のある性質に由来.

中国では「麦冬茶」として飲用され,夏バテ防止や喉の渇きを癒す健康茶として人気.

まとめ
ジャノヒゲの根には,
オフィオポゴニン系サポニン
ホモイソフラボノイド類
抗酸化性ポリサッカライド
などが豊富に含まれ,
抗炎症・鎮咳・抗酸化・抗腫瘍・代謝調整作用をもつことが学術的に確認されている.

ジャノヒゲとリュウノヒゲは非常によく似ているが,
形態・花の付き方・草丈・葉の幅などで細かく見分けることが可能.
両者は分類上いずれもキジカクシ科ジャノヒゲ属(Ophiopogon)の仲間で,
園芸上の呼び分けに近い違い.

実践的な見分けポイント(観察会向け)
花期(7〜8月)に花の向きを観察.
下向きならジャノヒゲ.
上向きならリュウノヒゲ.

葉の幅を測る.
2mm以下ならリュウノヒゲ.
3mmを超えるならジャノヒゲかオオバジャノヒゲ.

自生環境の光条件.
ジャノヒゲはやや明るい林縁にも生えるが,リュウノヒゲは日陰で密生する傾向.

種子はどちらも金属的な青だが,
これは果皮ではなく裸出した種子であり果実ではない.
(被皮がはじけ落ちる)