2022年4月17日日曜日

Scriptorium『羽化~そして大空へ~』

タイトル負けする予感…

いつもの公園のいつもの場所。
近年イノシシのせいで荒れちゃって非常に残念。

その一角で、トンボの羽化ラッシュ。

アチコチで…
























シオヤトンボの雌かな?





















この時期に見られてラッキー。
と言うのも、ハスの葉が大きくなってくると、
葉の陰になって見られないからねぇ。

2022年4月9日土曜日

Studiolo『土壌生物』

試し撮りしたいから、
先日取ってきたサンプル土壌を、
お気軽手作りツルグレンで。
発熱する高輝度LEDぶら下げてみた。
上手く行けば、
お仕事しながらやれるな。
顕微鏡で覗く小宇宙


見てわかるように、うちのツルグレン装置は、 ペットボトルと、百均の灰汁掬いを使った簡単なもの。 これで、土壌の微細な生物に出会えるのだから、 たいしたものよ。

Studiolo『のんびりツルグレン』

ツルグレン装置で土壌動物を観察する

ダニやトビムシ、ヤスデ、クモなど、これらを「土壌動物」と呼ぶ。
土壌動物は落ち葉や有機物を分解し、
土を豊かにする重要な役割を担っている。
これらを効率よく採集・観察するための「ツルグレン装置」について紹介したい。

ツルグレン装置とは
「乾燥・熱」を嫌う性質を利用した採集装置である。
基本的な構造はシンプルで、上部から光や熱を当て、
下部に採集用の容器を置くというものだ。
土壌動物は刺激を避けて下方向へ移動し、
最終的に下の容器に落下して集まる仕組みになっている。

準備するもの
ロート(漏斗)またはふるい
金網やメッシュ(土を支えるため)電球などの光源
採集する土壌サンプル
受け皿(エタノールや水を入れる)

手順
土壌サンプルの採取
林床や落ち葉の下など、土壌動物が多く生息する場所から土を採取する。
表層から数センチ程度の深さまでがよい。
装置の組み立て
ロートの中に金網を敷き、その上に採取した土を置く。
ロートの下には、エタノールなどを入れた受け皿を設置する。
光と熱を当てる
装置の上部から電球で光と熱を当てる。
土壌動物は乾燥や熱を避けて下へ移動し始める。
時間をおいて観察
半日から1日程度放置すると、土壌動物が下の容器に落下してくる。
これを顕微鏡やルーペで観察する。
気を付けるポイント
まず、光源の強さには注意が必要だ。
あまりに強い光や熱だと、土壌動物が死んでしまい、
自然な動きを観察できなくなる。
適度な強さに調整することが大切である。
次に、土の量も重要である。
多すぎると下まで光や熱が届かず、動物が移動しにくくなる。
薄く広げるのが基本だ。
また、採取した土はできるだけ早く装置にセットすること。
時間が経つと土壌動物が死んでしまったり、
移動してしまったりする可能性があるためだ。
最後に、観察後の生き物の扱いにも配慮したい。
なるべく元の場所に戻すなど、自然環境への影響を最小限にする姿勢が望ましい。
まとめ
ツルグレン装置を使うことで、
普段は見えない土の中の生態系を実際に観察することができる。
小さな生き物たちが土を作り、森や畑の環境を支えていることを実感できるはずだ。
ぜひ自分の身近な場所の土を採取し、どんな生き物が暮らしているか調べてみてほしい。

パソコン作業の傍ら、自作ツルグレン装置で地中の生き物を取り出す。
作業後に顕微鏡で観察して撮影。
土の中には、肉眼では気づかないほど多くの小さな生き物が暮らしている。
トビムシかなぁ?


光を工夫して、もう少し立体的に撮りたい。
しばらく、試行錯誤だな。

2022年4月2日土曜日

Studiolo『変形菌』

変形菌─朽ち木の上で起きる驚異の生活史

変形菌は、動物・植物・菌類のいずれにも属さない。
不思議な「アメーバの仲間」である。
胞子から出たアメーバ状の細胞が増殖し、
やがて巨大な一細胞の「変形体」となって移動し、
最後に子実体を作って胞子をばらまく。
特異な性質を持つ生き物である。
かつては変形菌はキノコの仲間と考えられていたが、
現在は菌類ではなく、アメーバ的な生活をする生物として理解されている。
条件がそろうと胞子はアメーバ状になり、
餌となる細菌などを食べながら増殖する。
やがて飢餓状態になると子実体を作り、
次世代へとつなぐ。「食べる段階」と「胞子を作る段階」が
まったく異なる姿をしているのが、最大の特徴である。
オートミール買ってくる!


温度管理… ちょっと難しそうだ。

観察のタイミングと場所
観察に適した時期は、雨上がりの晴れ間、特に梅雨から夏(6〜10月頃)である。
場所は落ち葉や朽ち木、樹皮の裏など、
樹々に囲まれて適度に風通しの良い環境が狙い目。
道具としてはルーペが必須であり、
ポストイットに種名を書き留めておくと記録に便利。

初心者でも見つけやすい代表種
名前と色・形をセットで覚えると、現場での同定がぐっと楽になる。
イタモジホコリ:黄色〜オレンジの不規則な網目。「移動する黄色の網」と覚える
シロジクホコリ:白く、短い柄の先に粒状の胞子嚢
ムラサキホコリ:紫〜暗紫色の、もじゃもじゃした毛のような塊
ウツボホコリ:ピンク〜オレンジのアイスバー状の子実体が連なる
ホソエノヌカホコリ:未熟体は卵黄のような黄色で、約2mm
変形菌の名前は、だいたい「○○ホコリ」で終わる。

これは胞子がホコリのように舞うことに由来する。
色で絞れば、黄色系はイタモジホコリ、白系はシロジクホコリ、
紫はムラサキホコリ、ピンクはウツボホコリ、というように候補が絞りやすい。

同定の基本ポイント
同定では、子実体の全体形、柄の有無、群生か単生か、
色、網目や斑紋の有無、胞子嚢の形、細毛体の発達、
基部の膜や仮根の様子を確認するのが基本である。
種によっては顕微鏡で胞子表面の刺や網目、細毛体の分岐などが決め手となる。
現場では「似ているが別種」が非常に多いため、
写真は全景・側面・アップをセットで撮っておくと後の同定に役立つ。

観察会で使える豆知識
・変形菌は、見た目が植物っぽくても、食べ方は動物っぽい生物
・一粒の胞子から、巨大な一つの細胞になることがある
・キノコみたいだけどキノコじゃない、アメーバみたいだけど普通のアメーバでもない
・1つの生きものの中に、“移動する時代”と“子孫を残す時代”がある
「菌」が付くのに菌類ではない、という点も無視できない。

観察会では、ホソエノヌカホコリの卵黄のような未熟体を先に見せ、
その後に成熟した黄色い子実体を見せると驚きが大きい。
同様に、ウツボホコリを「アイスバーだ」と紹介してから
実物を見せる演出も盛り上がる。
可能であれば、イタモジホコリの黄色い網目が飢餓状態で動きを止め、
子実体へと変化する様子を飼育で示すのも面白い。

文化的背景──南方熊楠と変形菌
日本の変形菌文化を語る上で欠かせないのが南方熊楠である。
熊楠は粘菌・変形菌の研究を深め、
1917年には自宅の柿の木で見つけた粘菌が新属として認められ、
後に「Minakatella」と命名された。

飼育と最近の懸念
変形菌は飼育も可能で、寒天や湿らせたキッチンペーパー上で維持し、
オートミールなどを与える方法が知られている。
ただし温度変化に弱いため、安定した環境管理が重要である。

近年は温暖化や乾燥化により発生環境が変化することが懸念されている。
特に積雪環境に依存する好雪性変形菌では、
積雪条件の変化が発生機会の減少につながる可能性が指摘されている。
見つけにくく環境変化の影響を受けやすい変形菌だからこそ、
「どこに・いつ・どの状態で出るか」を積み上げていく市民調査の重要性が増している。

朽ち木や落ち葉の下に広がる、小さくも奇妙な生命の世界。
ルーペは必須。忘れないように。

・日本約250種、世界約400種(別資料では世界約1000種、うち半数が日本、とも)
・目レベル:ケホコリ目、モジホコリ目、オオムラサキホコリ目、タマホコリ目、ムラサキホコリ目など
・観察会では「目」を当てるより、子実体の形・色・付き方から属/種候補を絞っていきたい

 同定チェック項目
全体形
・柄の有無
・群生/単生
・色
・網目・斑紋の有無
・胞子嚢の形
・細毛体の発達
・基部の膜・仮根の様子
・種によっては顕微鏡で胞子表面の刺・網目、細毛体の分岐
→ 似た別種が多いので、写真は全景・側面・アップの3点セットで撮る

観察条件
時期:雨上がりの晴れ間、梅雨〜夏(6-10月)
・場所:落ち葉・朽ち木・樹皮の裏、風通し良好な場所
・道具:ルーペ必須、ポストイットで種名記録

変形菌(変異体)見つけた。 取り敢えず、自宅に持ってきた。 今、発泡スチロールの箱の中にいる。 多分今夜あたり、箱から這い出た変形体に、アテクシは食い尽くされるんだろう… いや、餌は植物性の物だからそれはないか。