2025年6月3日火曜日

オオシロカネグモ

オオシロカネグモ(Leucauge celebesiana

クモ目
クモ亜科
クモ下目
コガネグモ上科
アシナガグモ科
シロカネグモ属
オオシロカネグモ

『大中小,キララと居候』

オオシロカネグモ(Leucauge celebesiana)は,
日本全国の本州南部から沖縄までに分布するアシナガグモ科のクモで,
特に川や渓流沿い,湿気の多い山間部でよく見られる.
体長は雌で13~15mm,雄で8~12mmほど.
特徴は腹部に銀色をベースにゴールドが混じり,黒い縦筋が3本入っていること.
この縦筋は刺激を受けると太くなり,体色がやや変化する珍しい性質がある.
脚は長く,付け根近くが透き通るような緑色をしており,
光の加減で銀色に輝く,そりゃもう美しい外観を持っている.

オオシロカネグモは水平面に近い大きな円形の網を張り,
主にコバエや藪蚊,小さな昆虫などを捕食.
交尾時には雄が雌の網を訪れ,両者は脚や口器を絡ませてV字型に交接する.
成虫の活動時期は7~9月,複数世代がある可能性が指摘されている.

最近の懸念としては,湿地や渓流沿いの生息環境が開発や環境変化によって減少し,
分布域の局所的な減少が報告されていること.
また,外来種の影響や気候変動により,
生息地の質が変わることで間接的な影響を受けている可能性があり,
長期的な生態調査と保全対策が必要とされている.
網を張っている所


豆知識
腹部の黒い縦筋は刺激に応じて太くなり変化する珍しい体色変化を持つ.
網は通常の円網と異なり,中心に穴が空いている「無こしき」の特徴がある.
交尾時,雌雄は第1,第2脚で絡み合い,口器も絡むためV字型の体勢で繋がる姿が見られる.
体色の輝きは日光の当たり具合で銀色に煌めき,そりゃあもうとても美しい.
ナナフシと一瞬間違えそうになる細長い体型も特徴的.
背中の写真を撮り忘れた


オオシロカネグモのメスとオスの見分け方と交尾行動の詳細.

メスとオスの見分け方
オオシロカネグモでは,メスの体長は13~15mmほど,
オスの体長はやや小さく8~12mm程度.
見た目での判別ポイントは腹部の大きさと形状で,
メスの方が腹部が大きく丸みを帯びているのに対し,
オスは細身で腹部が小さい傾向がある.
脚の太さや体色はあまり差異が少なく,体長と腹部の大きさの違いが主な識別基準.

交尾行動の詳細
交尾は通常,メスの網にオスが近づくところから始まり,
オスはメスの網に侵入して交尾の機会を伺い,
メスの体表の触覚や脚の動きを通して交尾に同意するかどうかを探る.
交尾時は,雄が雌の第1・第2脚で雌の脚を絡め取り,
口器も絡み合わせてV字型の体勢で行われる.
まだ見たことが無いので見てみたい.
交尾中オスは脱出されないように,
しっかりと雌に保持される形となり,交尾後も数分間一緒に網内に留まることがある.
交尾は夏の7~9月の間に見られることが多い.

豆知識
オオシロカネグモの腹部には銀色の地にゴールドの縦筋があり,
刺激を受けると縦筋が太くなる珍しい変色をする.
脚の付け根近くは透き通る緑色で光の加減で銀色に輝く美しい色彩を持つ.
メスは体長13~15mmで腹部が丸く大きいが,オスは8~12mmほどで細身.
交尾時はオスとメスがV字型に脚と口器を絡ませる独特の姿勢で行い,こ
れが観察会で見られたら楽しい.
網は大きな水平円形で中心に穴があり「無こしき」と呼ばれる特徴.
主に夏の7~9月に活動し,小さな昆虫を捕食.
交尾後もしばらくペアで網に留まる習性がある.
細長い脚と体型から,ナナフシと間違えやすいがクモの仲間.
腹部の輝きは日光の角度で変わり,他の種にはない美しさがある.
似た名前のクモで,チュウガタシロカネグモ,コシロカネグモ,チビシロカネグモ,
キララシロカネグモ,トガリシロカネグモ,シロカネイソウロウグモなどが居て,
なかなか複雑.

2025/05/25
岐阜県美濃加茂市山之上町7559番地(みのかも健康の森)
メッシュコード 5337-2002
緯度・経度 35°30'13.8"N 137°01'42.1"E

自分用メモ

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