ヒルゲンドルフマイマイ(Aegista hilgendorfi)
マイマイ目
オナジマイマイ科
オオベソマイマイ属
ヒルゲンドルフマイマイ
近年,分子系統解析の研究により「Trishoplita」オトメマイマイ属が,
「Aegista」オオベソマイマイ属の新参異名(シノニム)であることが判明し,
結果として学名が「Aegista hilgendorfi」に統合された.
陸産巻貝でマイマイ(柄眼)目オナジマイマイ科に属し,準絶滅危惧種.
殻の高さは約8mm,直径11mmほど.
色は赤褐色から黄褐色の鈍い光沢があり,殻口の外唇はやや厚く広がって淡色.
主に石灰岩地域の高茎草原や,夏季は涼しく湿り気のある落葉広葉樹林帯の林縁草地に生息.
湿り気のある草地のアザミの茎や葉に付着していることが多いが,
生態の詳細はまだ不明な部分が多い.
分布は滋賀県東部,三重県北部,岐阜県中・西部の複数の市町村に確認されており,
岐阜県内では美濃市や本巣市などで記録がある.
減少の主な原因は,樹林の伐採による自然性の高い落葉広葉樹林の減少と乾燥化で,
生息環境が急減している.
また,人里近くでは農薬散布も減少要因になっている.
保全には自然性の高い林を保全し,伐採時には林床の乾燥を防ぎ,
林縁の植生回復を速やかに行うことが望まれる.
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昨晩雨が降ってくれたので現れた? |
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