フジバカマ(Eupatorium japonicum)
キク目
キク科
キク亜科
ヒヨドリバナ属
フジバカマ
フジバカマ(Eupatorium japonicum)は高さ約1~1.5mの多年草.
関東以西の日本や朝鮮半島,中国に分布し,
河川敷や湿り気のある草地に生育.
淡い紫紅色を帯びた小花を8〜9月に咲かせる秋の植物で,「秋の七草」のひとつ.
葉は対生で,下部の葉は3つに深く裂け,葉縁は鋸歯.
地下茎で繁殖し,草丈は1m前後.
花が咲く時期に,葉が桜餅のような香りを放つ.
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アサギマダラの休息地 |
豆知識
フジバカマの花は散房状に多数集まって咲き,
蜜源として「アサギマダラ」という渡り蝶が集まることがよくある.
この蝶は日本から台湾まで渡ることで有名で,
フジバカマはその重要な吸蜜植物として知られている.
また,かつては匂い袋など香草として使われ,桜餅の香りを楽しめる.
最近の危惧されている点として,
フジバカマは環境省で準絶滅危惧種に指定.
生育場所となる二次草地や河川敷の環境が,
河川の護岸工事や耕地整理などで大きく減少し,個体数が減少傾向にある.
このため保全対策としては,積極的な草刈りなど適切な環境管理が必要.
特に乾燥や森林化が進むと生育に適さなくなるため,多様な環境管理が必要.
京都府や兵庫県など地域では,地域の住民や大学,企業が協力し,
絶滅防止活動を行っている.
フジバカマの花は散房状に多数集まって咲き,
蜜源として「アサギマダラ」という渡り蝶が集まることがよくある.
この蝶は日本から台湾まで渡ることで有名で,
フジバカマはその重要な吸蜜植物として知られている.
また,かつては匂い袋など香草として使われ,桜餅の香りを楽しめる.
最近の危惧されている点として,
フジバカマは環境省で準絶滅危惧種に指定.
生育場所となる二次草地や河川敷の環境が,
河川の護岸工事や耕地整理などで大きく減少し,個体数が減少傾向にある.
このため保全対策としては,積極的な草刈りなど適切な環境管理が必要.
特に乾燥や森林化が進むと生育に適さなくなるため,多様な環境管理が必要.
京都府や兵庫県など地域では,地域の住民や大学,企業が協力し,
絶滅防止活動を行っている.
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公園の許可を取って定植しています |
まとめ
フジバカマは秋の七草.
アサギマダラ蝶と深い関係がある香り高い多年草.
最近は生育地減少により準絶滅危惧種.
アサギマダラとフジバカマの関係や,
渡り蝶がフジバカマを好む理由は,
アサギマダラの生態と繁殖行動に深く関係しているのでついでの話.
アサギマダラは春から夏に北上し,秋になると南下する長距離を移動する渡り蝶.
日本から台湾や中国南部まで2000km以上飛ぶこともあり,
その飛翔距離の長さは世界でも珍しい.
渡りをする理由のひとつは,温度や生息環境の変化に対応するため.
季節ごとに適した気温の地域を求めて移動.
また,寄生虫から逃れるためや繁殖に適した場所を探すことも考えられている.
アサギマダラのオスは,フジバカマやヨツバヒヨドリなど,
ピロリジジンアルカロイド(PA)を含む植物の花の蜜を吸う.
このPAはオスが性フェロモンを作るための材料であり,
オスはこうした特定の花の開花に合わせて移動経路を追いかけている.
フジバカマは秋の七草.
アサギマダラ蝶と深い関係がある香り高い多年草.
最近は生育地減少により準絶滅危惧種.
アサギマダラとフジバカマの関係や,
渡り蝶がフジバカマを好む理由は,
アサギマダラの生態と繁殖行動に深く関係しているのでついでの話.
アサギマダラは春から夏に北上し,秋になると南下する長距離を移動する渡り蝶.
日本から台湾や中国南部まで2000km以上飛ぶこともあり,
その飛翔距離の長さは世界でも珍しい.
渡りをする理由のひとつは,温度や生息環境の変化に対応するため.
季節ごとに適した気温の地域を求めて移動.
また,寄生虫から逃れるためや繁殖に適した場所を探すことも考えられている.
アサギマダラのオスは,フジバカマやヨツバヒヨドリなど,
ピロリジジンアルカロイド(PA)を含む植物の花の蜜を吸う.
このPAはオスが性フェロモンを作るための材料であり,
オスはこうした特定の花の開花に合わせて移動経路を追いかけている.
フジバカマに含まれるクマリンという香り成分も,オスを誘引する要因.
PA成分は毒性を持ち,アサギマダラ自身も毒を蓄えることで,
鳥などの捕食者から身を守り,長距離飛翔に専念できる利点がある.
PA成分は毒性を持ち,アサギマダラ自身も毒を蓄えることで,
鳥などの捕食者から身を守り,長距離飛翔に専念できる利点がある.
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